映画「湯を沸かすほどの熱い愛」 家族の絆とは

2016年公開、第40回日本アカデミー賞で6部門受賞した、中野量太監督・脚本の映画。宮沢りえが主演を務め、命の限りを告げられた時、人はどう生きるのか? 家族のあり方や、自分のやり残したことを「銭湯」という舞台を通して描かれた作品です。

 

 

 

1. あらすじ

幸野家は一年前まで銭湯「幸の湯」を営んでいた。しかし、父・一浩(オダギリ・ジョー)が1年前に姿を消し、銭湯は休業となる。母・双葉(宮沢りえ)は、ひとりでもたくましくパートをしながら、娘を育てていた。そんなある日、双葉は突然、末期がんで余命わずかという宣告を受けてしまう。悲嘆に暮れるもすぐに気持ちを切り替えた双葉は、その日から「やっておくべきこと」を決め実行していく。そんな母と家族のつながりを表現した作品。

 

 

2. 余命宣告を受ける母

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母・双葉は、ある日職場で倒れ、病院で検査をするとステージ4の末期がんで余命2ヶ月を宣告される。ショックを受け、1人銭湯の片隅で泣き崩れる双葉だが、自分が死ぬまでにやることを決め、すぐさま動き出す。蒸発した夫の住まいを突き止めて会いに行き、銭湯を再開させるため一緒に暮らすことを提案する。事情を知った一浩は別の女性の連れ子であった鮎子(伊東蒼)と一緒に双葉の元へ戻り、4人で銭湯を再開する。

 

 

3. 娘・安澄が立ち向かう

安澄は、学校でいじめられていました。制服を隠され、ジャージでの登校を余儀なくされた安澄は、学校に行きたくないと言います。しかし、母・双葉は「このまま逃げてはいては変わらない、立ち向かわないと」と言葉をかけます。安澄は、双葉の言葉を思い出し、驚きの方法で制服を奪い返す。制服を着て家に帰ってきた安澄を、「頑張ったんだね」と声をかけ、抱き締める。

 

 

4. 3人での旅行

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銭湯を父・一浩に任せ、3人で旅行に出かけた際に、向井拓海松坂桃李)と出会う。どこまで自力でいけるか旅をしていると話す拓海だが双葉は嘘を見破る。拓海は、家への反発から目的なく旅に出たと告白。双葉は拓海に対し、今から北海道に向かうことが目標であることを告げ、拓海を抱きしめる。拓海はまた会いに来てもいいですかと約束を取りつけ、双葉たちと別れる。

 

そしてカニを食べるために立ち寄った食事処で、安澄の本当の母親である酒巻君江篠原ゆき子)と合う。そして、安澄に本当の母親は君江で、母親としての役割を果たせないことで育てられなくなった君江に代わって、安澄を育てたことを伝え、君江に会うよう安澄に伝える。2人は手話で会話し始める。実は安澄に、将来必要になるからと双葉が手話を勉強させ、毎年送られてくる君江からのカニのお礼の手紙も安澄に書かせていた。こうして、「父親と一緒に暮らして銭湯を再開する」、「気の優しい娘を独り立ちさせる」、「娘に本当の母親のことを伝える」、という3つのやるべきことを果たした双葉。安澄と君江の会話が終わった後、双葉はその場に倒れてしまう。

 

5. 母・双葉の最期

双葉の病院生活が始まった頃、一浩はみんなに土下座してある計画に協力してくれるよう頼む。それは夜、病院の庭から安澄・鮎子・滝本・拓海・君江・一浩の6人で組立体操のピラミッドを見せることでした。新婚時代、「いつかピラミッドを見せてやる」と言っていた一浩の「俺がみんなを支えるから任せろ、安心しろ」という言葉に、双葉は心を打たれ、「死にたくない、生きたい、生きたい」と泣き崩れる。それから夏が来て、銭湯では拓海が手伝い、安澄は昼ごはんを作り、それぞれ生活に馴染んできました。

しかし、双葉はとうとう亡くなってしまう。銭湯で双葉のお葬式が行われ親族との最期の別れをして、双葉を霊柩車に乗せて出発しますが、双葉は火葬場ではなく「幸の湯」の釜で焼かれました。彼女が沸かした湯に6人が浸かり、そのあたたかさを噛みしめる。その時、煙突には双葉が好きな赤い色の煙が昇っていた。

 

 

6. 感想

2ヶ月という余命を宣告され、すぐに切り替えて家族のためにやるべきことをする母・双葉の人としての強さを感じました。自分なら、ずっとくよくよしてると思いますね笑 たくさんの課題にも逃げず正面からぶつかっていく姿にもとても勇気づけられました。悲しさの中にも前向きで明るい気持ちが詰まっていて、この作品を見ていてとても心があったまりました。前向きな気持ちになりたいあなたにおすすめの作品です。

 

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