2017年にアメリカで公開された実話の物語。ハリウッドスターや一流スポーツ選手、大物起業家などが顧客リストに並ぶ秘密の違法ポーカールームが存在した。そのポーカールームのオーナーは、なんと26歳の独身女性モリー・ブルーム。2014年に刊行された彼女のベストセラーを元に、家族との関係やスリリングな駆け引きを描いた作品。
1. あらすじ
モーグルのオリンピック候補だったモリーは、大怪我を負い選手生命を諦める。
ハーバード大学を卒業した後、ポーカーゲームのアシスタントを頼まれ、そこでは大物人物が法外な掛け金でポーカーを楽しんでいた。ポーカーを通して、セレブの考え方や知識を身につけていくモリーは、自身のポーカールームを立ち上げる。
常に勝利を求めたモリーは、マフィアや詐欺師、犯罪組織メンバーなどを招いてしまい、身の危険を感じることに。そして、ついにFBIの手が届き逮捕されてしまう。モリーは、平穏な日々を取り戻すことができるのか？
2. モリー・ブルーム
ジェシカ・チャスティン演じる主人公：モリー・ブルームは、厳しい父の元モーグル選手を目指していた。学業も優秀であったが、2人の弟はモリーよりも優秀で、父の冷たく厳しすぎる姿から愛情を感じられなかった。ソルトレイク五輪の予選で大きな怪我をしてスキー選手の道を断念してから、彼女の人生が大きく揺れていく。
3. ディーン・キースとの出会い
大学卒業後、ロサンゼルスに渡ったモリーは、ディーン・キースという男と出会い、彼の仕事を手伝うことに。客に多くの超有名人がいたことから、身なりが変化していくモリーは、賭けポーカーの運営に夢中になっていく。
3年後、ディーンが経営難に陥り給料を支払えないと言われ、自身のポーカールームを作ることを決意する。
4. モリーズゲーム
ディーンのポーカールームでのの経験と顧客リストを握っていたことが功をそうし、多くの客たちをゲームに引き摺り込んでいく。法に触れぬよう慎重に行動していくモリーであったが、ある出来事からゲームを追い出されてしまう。自分の無力さと男たちの身勝手さに怒りを感じたモリーは、ニューヨークで新しいゲームを開く。
NYでも、前回と同様に順調に利益を出していくモリーであったが、しばらくしてチップの未払いが溜まり、運営に亀裂が入っていく。そこで、信頼するディーラーの助言のもと、違法であるレーキ（手数料）を取ってしまうのである。さらに、ロシアのマフィアなど犯罪組織をゲームに呼び込んでしまう。
5. 転落するモリー
ついに、モリーの元にFBIの捜査が入ってしまう。金を渡し、大ごとになるのを防いだモリーであったが、ドラッグ中毒やギャングの襲撃など負の連鎖が降り注ぐ。
この世界から足を洗うことを決意したモリーであったが、数年後自身の本を出したのちに、犯罪組織の人間関係や情報を引き出すためFBIに逮捕されてしまう。
6. 裁判とその後
検察は、犯罪者摘発のためモリーに司法取引を持ちかける。しかし、彼女は頑なに拒否をした。その理由は、「自分の顧客を守るため」であった。裁判では、有罪を主張するモリーであったが、裁判長の判決は、「罰金1000ドル、保護観察、200時間の社会奉仕」とほぼ無罪と言えるものであった。
久しぶりに家族との時間を過ごすモリーは、これからも新しいことで勝負していくんだと自分を奮い立たせる。そんな姿を見た父は、愛を込めてモリーを抱きしめるのであった。
7. 感想
この映画では、「偶然」の出来ごとで人生が左右された1人の女性が描かれました。
怪我により人生設計が大きく崩れてしまいますが、圧倒的な「努力」で次々と大きな成功を収めていく彼女をみて、人生は「運」だけではないなとつくづく思いました。
自分がしたい夢・目標に向かって、まずは全力で努力しようと決意させてくれる素晴らしい作品でした。
ノンフィクションのストーリーで、出版された本も実際にあるので興味のある方はぜひ読んでみてください。
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