薬学部を目指している学生さんや薬学部への進学を悩んでいる学生さんへの参考になれば幸いです。
1. 薬学部のイメージ
- 学費が高すぎる。いくらかかるの。
- 6年間は長すぎる。
- 勉強についていけるか心配。
- 留年率高いって聞くけど、どれくらいで卒業できるの?
2. 実際の薬学部
- 私立では、6年間で1000万円をこえる場合がほとんど。しかし、就職先を指定することで、返済義務のない奨学金を借りて通っている人も多数。国立は、400万ほど。
- 周りの友人が社会人になる時期は長く感じるが、理系大学に通った場合も基本的に大学院への進学が多数になり6年間大学に通うため、そこまでのディスアドバンテージはない。逆に6年で、薬剤師という給料のいい安定職を獲得できるのは個人的にコスパがいいと思う。
- 勉強は確かに大変。しかし、これまでの小中高で学んできた知識よりも、暗記することが非常に多い(薬の名前、制度についてなど)。そのため、頭の賢さというより勉強への意欲、やる気の方が重要だと感じる。
- 私立大学では、ストレート合格率(留年せず卒業し、国試にも現役で合格すること)が60%を切る大学もある。しかし、1年間の学費や薬剤師への強い目標があれば、暗記の多い勉強においては問題なくクリアできると思う。だからこそ、なんとなく入学すると数年間の時間と多額の学費を失うことになるため、薬学部に行きたい理由を強く持ってほしい。
3. 入学前にやっておくといいこと
- 勉強
化学
molを利用した計算問題は国試にも出題されます。複雑な計算ではなく、単純な化学反応式とmol計算はマスターしておきましょう。有機化学は非常にプラスに働きます。苦手な学生が多く、周りと差をつけるという点では一番効果が大きいと思います。基本的な用語だけでも押さえておきましょう。
生物
人間の体の仕組みを押さえておきましょう。特に、三大栄養素の体の中での働きや代謝などの概要を理解しておくと、生物学、衛生学、薬理学でも大きなアドバンテージになります。
数学
薬剤学という科目では、体の中の薬の濃度がどのように推移するのかを学びます。その際には、指数や対数を含んだ式を利用して問題を解きます。そのため、基本的な指数・対数の扱い方は理解しておくといいでしょう。微分方程式が解く力があれば、さらに理解が深まる科目もあるので、余裕がある方は数3まで取り組みましょう。
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- 目標を立てる
絶対に卒業するというような目標も良いと思いますが、せっかく6年と長い学生生活が待っているので、大学以外のことに対する目標を立てることが良いです。自分は、絶対に留学するという目標をたて、アルバイトや英語の勉強にハードに取り組んだことで、大きく成長することができたと実感しています。勉強だけでなく、他の何かにも熱中して、成長しよう。
4. 入学後にやっておくとためになること
- 友人、先輩をたくさん作る。
→ テストでは、過去問が非常に大切。過去問や授業の内容を共有できる友人を作りましょう。また、実習やテストなどすでに経験している先輩を持つことで、アドバイスや効率の良い立ち回りができると思います。 - バイトをする。
→ アルバイトはお金を稼ぐためだけでなく、社会を知る上で経験しておくといいでしょう。テスト期間以外は、意外とバイトに費やす時間もあります。 - 教科書はすぐに買わない。
→ 大学の講義は、高校とは異なり教科書ベースではなく、教授が作成したパワーポイントを用いて行うケースが多いです。配布資料をもとに講義が進むため、教科書の必要性に疑問を持つこともあると思います。さらに一冊数千円以上するため、金銭的な問題も大きいと思います。先輩の話や、教授の特徴を捉えて、選択することをオススメします。 - イベントに参加する。(ボランティア・留学・オープンキャンパスなど)
→ 6年後の就活の際に、とても役に立つと思います。学生生活を過ごす中で、薬剤師だけでなく、MRやCRAなどの職種に興味を持つこともあると思うます。他学生と差別化するためにも、多いな話題を作っておくことをお勧めします。 - メリハリをつけて楽しむ。
→ 6年間ずっと勉強をしなければいけないわけではありません。学生期間が長い分、多くの自由な時間があります。勉強だけに費やすのではなく、時間を経験や感性に費やしましょう。
5. 薬学部卒からのメッセージ
薬学部は、時間・お金・勉強と少しハードルの高い学部になると思います。しかし、人の命、健康と関わる非常にやりがいのある仕事につけると思います。冒頭にも記載しましたが、いくつかのハードルをこえる上で大切なのは、強い意志です。自分が薬剤師になって、こういう未来を歩みたいんだという意思があれば、どんな困難も乗り越えられると思います。そのような意思がある方は、ぜひ薬剤師を目標に努力してみましょう!応援しています!
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